株式会社水生活製作所その他メーカー 岐阜県

目標管理を全社に浸透させ、「各々が自己成長すること」が、同社の特徴的な強みです。具体的には、まず全社レベルの目標を掲げ、これを達成するために社長と部課長が擦りあわせを行い、部や課レベルの目標を設定します。さらに各々の社員の目標へと掘り下げることにより、社員全体のモチベーションを上げていきます。軌道修正する場合にも「何が問題であったのか」を探求し、会社全体で「自己成長」することを目指しています。

中小企業であるため、いまはまだ市場での確固たる地位を確立できてはいません。しかし、「世の中に存在価値を認められる会社」を念頭におき、「お客さまに、充足感、快適感、安心感を得ていただけるような企業」を目指しています。また、企業理念である「私たちは、水まわりの製品創りを通して、人の暮らしの豊かさに貢献します。」を毎朝朝礼にて従業員全員で唱和することで、皆で共有し、ここで働く意味を明確にしています。

同社の現在の目標である「5年後に売り上げの倍増」を達成するために、さまざまな戦略を行っています。まず独自性の高い新商品を迅速に市場に送り出すため、3Dプリンタを活用した試作品の製作およびその評価検証を行っています。次に新市場開拓です。中国では日本の浄水器が広く活用されています。その中でも同社の浄水器は日本・中国・米国の3カ国での性能試験をクリアし、安全性や性能の高さが認められています。上海の自社拠点などを通じて世界に向けて、浄水器の販路拡大および消耗品(日本製の交換カートリッジ)の安定供給を目指しています。

同社では、商品の開発から製造、販売まで全ての工程を内製化しています。それぞれの工程が擦り合わせを行い、年間の新商品開発点数は業界でもトップを誇り、独自性の高い商品を市場に送り出しています。今後も浄水器をはじめ、給水栓やガーデニング向け商品において他社との差別化を進めていく方針です。また、海外展開にも力を入れ、現在は中国に展開していますが、今後は、中国でのさらなる売上増だけでなく、水の安全性に問題がある国や地域への展開も検討しています。

「目標を持つ人間の方がより成長できる」という考えのもと、全社員が目標を持てるような工夫もしています。達成した場合には報酬という形で報いることで、モチベーションを維持し、高めています。

組立工程には女性社員が多く、水生活製作所での仕事について聞くと、「女性ばかりだから働きやすい」、「行事の時に休ませてもらえる」といった声がありました。その場に合った環境を整えることで、働きやすいと感じ、モチベーションが上がり、自己成長に繋がるきっかけになると思いました。