三晃精機株式会社電機・電子・精密 奈良県

従業員数12名と小規模ながら、世界に誇れる知見と技術を持っている三晃精機は、「サングラインダー」「バッテリカ」等の大ヒット商品を生み出してきた。笹岡社長は徹底した現場主義で、自分の足で農家や病院など現場をまわり、そのニーズに基づき、従業員や大学などの研究機関と共同で製品の開発を行っている。その知見と技術は様々な分野で認められ、『サイエンス』『ネイチャー』に共同論文を発表。文部省の2013年『科学技術白書』に電動運搬車「らくらく号」が紹介された。また、県内の中小企業では初めて、国内全ての研究分野へ応募資格（全省庁統一資格）を取得している。その開発を支えているのは優秀な従業員で、従業員全員が内閣府に登録した研究者であり、大学教授等とマンツーマンで共同研究できるような能力を持っている。

社会に活力を与えられる研究開発を！

「現場が本当に欲しいものを開発するのが使命」

実際に農業や医療の現場へ行き、働く人たちのニーズを聞き出しては、社会に活力を与えられる研究や商品開発を行ってきた。「困っていることを解消できるものを作れば、ヒットするのは当たり前」というように、ヒット商品は多数。現在は、科学技術振興機構（JST）のプロジェクトで開発した電動運搬車「らくらく号」をさらに進化させ、自走式の電動運搬車や知的農業機械を開発中。

今後も一次産業を中心に研究開発を進め、できるだけ簡単な操作で作業ができ、高齢者の営農を支えられるような製品を自由な発想で生み出していく。

「社会は絶対あなたの長所が必要！あなたなしでは、社会は成り立たない！」そのことを念頭において、何か一つでいいので長所を伸ばして自分を売り込み、自信と誇りをもって社会に参画してください。その長所は、できれば「勉強」以外で！若い時には「ムダを排除しない」ということも大切。ムダなことも必要です。ムダなことにも意味があるものです。挑戦すれば失敗もする。挫折も味わう。しかし、失敗してこそ初めて道は開けるものだ。必ず成功は待っている。」

当社は、社員全員が自社製品に対して愛情があり、新商品を開発する時には、全員が頭をひねって考え、意見交換をしながら創っていきます。部署・上司・部下など関係なく、皆が一つの商品について自分の意見を言えるのが当社の良さ。個人の能力がいくら優れていても、一人ではできないことが多いですが、皆でいろんな意見を出し合うことで素晴らしい新商品を開発することができます。そうやって、完成した時の達成感は大きいですね。